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高森明勅
2016.10.25 07:06

亀井静香議員の「反逆」

『週刊朝日』(11月4日号)に驚くべき記事が載っている。

警察官僚出身の亀井静香衆議院議員が、
天皇陛下のご譲位を阻止すべく動いているというのだ。

首相官邸で「弟のようにかわいがっている」
安倍首相にも直談判したようだ。

彼の持論は以下の通り。

今回の『生前退位ですが、率直に言って、陛下はお立場上
おっしゃってはならなかったと思います。
一代限りの特措法でも先例をつくったら、
また同じ法律をつくればいい』となる。
そうなれば日本の天皇制は根底から揺らぎ、終わりの始まり
になります。…(
陛下がこれまで築き上げてこられたご公務は)
宮内庁主導で大幅に削減し、国事行為と宮中祭祀に専念していただく
しかない。
それでも難しいとなれば(もし陛下が同意されなかったらー引用者)、
現行制度にある皇太子による国事行為の代行や、摂政を置くなどの
手段を使う。
陛下は摂政を置くことを否定する趣旨のご発言をされているが、
憲法で国政に関する権能を有しないと定められており、
摂政を拒否する権限もないのが現実です」

紛れもなく“確信犯”の逆賊と言う他ない。

先頃の“異例”の宮内庁「人事」で次長に就任した西村泰彦氏も、
宮務主管に
なったの加地隆治氏も、共に亀井氏の後輩に当たる
元警察官僚というのも気がかりだ。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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